シザーコム

高校生ぶりに投げて巻くだけで釣れたJACKALLシザーコムの実力

anglernote

道具箱の奥から出てきた一本のルアー

久しぶりに開けたタックルボックスで目に留まったシザーコム

押し入れの奥からタックルボックスを引っ張り出したのは、つい先週のことだ。社会人になってから釣りとはすっかり疎達になっていたけれど、最近ふとした拍子にまた竿を握りたくなった。蓋を開けた瞬間、ルアーやフックがぎっしり詰まったトレイの中に、見覚えのある形が飛び込んできた。JACKALLのシザーコムだった。

手に取った瞬間、指先が勝手にその重さとバランスを覚えていることに気づく。忘れていたはずなのに、体は忘れていなかった。

色褪せたパッケージが物語る年月

ルアー自体はボディの塗装が少し剥がれていて、フックにも薄っすら錆が浮いていた。何年触っていなかったのか、正確には思い出せない。ただ、高校生の頃に買ったものだということだけは間違いない。当時のパッケージはとうに捨ててしまったけれど、ルアーそのものが年月を物語っていた。こんなに使い込んだ形跡があるのに、なぜかまだ現役で使えそうな顔をしている。それが妙に嬉しかった。

とりあえず投げて巻いただけなのに、ブラックバスが食ってきた

何も考えずキャストした一投目の緊張感

翌週末、久しぶりに近所のバス釣りポイントへ足を運んだ。竿を振るのも本当に久しぶりで、キャストのフォームすら怪しい。それでもシザーコムを結んで、深く考えずに一投目を投げた。着水音がやけに大きく響いた気がした。何を意識するでもなく、ただ投げただけ。それなのに、妙な緊張感があった。うまく釣れるかどうかより、「自分はまだ釣りができるのか」という不安のほうが大きかったのかもしれない。

リールを巻く手に伝わった懐かしい重み

ラインを張って、ゆっくりリールを巻き始める。何メートルも巻かないうちに、竿先にグッと重みが乗った。一瞬「根がかりか」と思ったが、違った。生き物特有の、あの暴れる感触。ブラックバスだった。竿を通して伝わってくる引きの強さに、思わず声が出そうになった。何も考えず投げて、何も考えず巻いただけなのに、こんなにあっさり釣れるとは思っていなかった。

難しいことをしなくても釣れる、その理由を体で思い出す

シザーコムは、細かいアクションをつけなくても、ただ巻くだけで魚を誘う動きをしてくれる。そのことを頭で理解していたつもりだったが、実際に魚が食ってきた瞬間、体で思い出した感覚のほうが強かった。難しい操作を要求されないからこそ、久しぶりの自分でも結果が出せた。これは単なる偶然ではなく、このルアーの実力なのだと素直に思う。

高校生だったあの頃の記憶が蘇る

部活帰りに自転車で通ったバス釣りポイント

魚を釣り上げた瞬間、頭の中に浮かんだのは高校時代の記憶だった。部活が終わった後、自転車を漕いでよく通ったバス釣りポイントがある。汗だくのまま竿を持って、夕方の薄暗い時間帯に一投、二投と繰り返していた。あの頃は時間もあったし、体力もあったし、何より釣ることに対して純粋だった気がする。

当時も同じシザーコムで釣れていた記憶

思い返せば、あの頃使っていたのも同じシザーコムだった。当時は種類の違うルアーもいくつか持っていたはずなのに、なぜかシザーコムを結ぶと釣れる確率が高かった。理屈はよくわからなかったが、「これを投げれば釣れる」という妙な安心感があった。今回、久しぶりに同じルアーで釣れたことで、その記憶がはっきりと繋がった気がする。

社会人になっても変わらなかった相性

道具も自分も変わったはずなのに結果は同じ

高校生の頃と今とでは、体力も生活リズムも、釣りに割ける時間も全然違う。タックルだって多少入れ替わっているし、フィールドの様子も変わっているだろう。それなのに、シザーコムを結んで投げて巻くという行為だけは、あの頃とまったく同じ結果を出してくれた。これには正直、驚きよりも安心感のほうが大きかった。変わらないものがあるというのは、こんなに心強いことなのかと改めて感じた。

手が覚えていた巻きスピードとタイミング

不思議なのは、巻くスピードやアワセのタイミングを、頭で考えるより先に手が動いていたことだ。ブランクがあったはずなのに、体に染み付いた感覚は簡単には消えないらしい。シザーコムというルアーの単純さが、その感覚を呼び覚ましやすくしてくれたのかもしれない。難しいテクニックを要求されないぶん、昔の記憶がそのまま蘇りやすかったのだと思う。

これからもこのルアーと一緒に釣りを再開していく

次はどのフィールドで投げてみようか

今回釣れたのは近所のポイントだったが、これから少しずつ行動範囲を広げていきたいと思っている。子どもの頃から川や池、海までいろんな場所で竿を振ってきた経験がある。ブラックバスだけでなく、渓流でイワナやアマゴを狙うのもいいし、海に出てクロダイやグレを狙うのもいい。シザーコムをきっかけに、また色んなフィールドに立ってみたくなった。

高校生の頃の自分に追いつくつもりで竿を振る

正直なところ、今の自分が高校生の頃の腕前に追いついているとは思えない。あの頃のほうが感覚も鋭かったし、時間をかけて場所を研究していた分、引き出しも多かった気がする。でも、シザーコムを結んで竿を振っていると、少しずつあの頃の自分に近づいている感覚がある。焦らず、思い出しながら、これからも釣りを続けていきたい。まずは次の一投から、また始めていく。

ABOUT ME
ゆっしゃん
ゆっしゃん
駆け出しブロガー
愛知県在住の釣り好きです。 子どもの頃から、海・川・池で餌釣りやルアー、フライなど、いろいろな釣りを楽しんできました。社会人になって一度離れましたが、大人になって釣りを再開しました。 ANGLER NOTEでは、釣行記録や釣具のこと、初心者の方にも役立つ情報を、自分の経験を交えながら発信していきます。
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